有限会社パンズ

黒ヒョウ社長のブログ

都会から田舎へ

2021-04-10 12:13

ファーイーストブルーイングというクラフトビールメーカーが、本社を渋谷から山梨県東部の村(人口700人)に移転させて記事になっています。パソナグループも本社機能を淡路島に移転、芸能プロダクション大手のアミューズも富士山麓への移転を計画中というニュースも見ました。コロナで地方に移転するデメリットが小さくなり、コスト削減が見込めることから大きく舵を切る会社も出てきているのだと思いますが、必ずしもメリットだけではないよなあ~、と社員の身になって考えました。

弊社の場合は「通勤地獄からの解放と将来起こりうる首都直下型地震の恐怖からの解放」が目的でした。加えてビル建て替えによる立ち退きが決定打でしたが、立川に引っ越しして(倉庫も借りたので)家賃は大きくUPしました。つまり年間の家賃負担増を考えたらコスパが良かった訳ではありません。ホームセンターも塗装屋さんもアルミカスを回収してくれる金属屋さんも近くにあってとても便利ですが、車と自転車は必須です。なので社有車も購入必須でした。

ITと相性が良い会社は全社員完全フルリモート、というところもあります。その場合聞こえは良いですが、実際運動不足になったり、行動範囲が狭くなるのでストレスを抱える人も多いみたいです。もし結婚して子供がいる家庭なら、「本社が地方に移転しちゃうから引っ越しが必要」となっても、そう簡単に一家で動けない事情もあるでしょう。奥さんがバッチリ都心で仕事を持っていればすぐには辞めれないでしょうし、子供も転校することに大反対するかも知れません。そうすると旦那さんだけずーっと「単身赴任」という名の「別居」が続くのでしょうか? 都心暮らしで車を持っていなければ車も駐車場も必要になります。

働き方や場所はいままでよりも幅が拡がって大歓迎な時代です。こういう場所でこういうライフスタイルで暮らしたい!というイメージを持っている家族、独身者に取っては考え直すことが出来る大チャンスかも知れません。実際、月から金までは都心でお父さんだけが仕事に集中し、土日は車で1.5から2時間くらい離れた家に戻る、という二拠点生活している人もいます。

個人的にはコストがかかる東京23区内だけの選択肢ではなく、もっともっと外側に企業が広がれば、もう少しゆとりが持てるのだろうに。。。と思ってます。