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サービス過剰の行く先は

2週間コラムに何を書こうかな、と考えていたのだが書くことが多くて結局頭の中が真っ白になってしまって、2週間が経ってしまった。日曜日の夜テレビで、「骨なし魚・200億円規模」について放映していた。中国・タイ・ベトナムなどの人件費の安い国で人海戦術(手作業)でピンセットをつかって1本1本骨を抜いているらしい。

首都圏の70%以上の主婦にニーズがあるらしく、この骨抜き魚は学校給食などでは大人気だそうだ。僕はこの骨抜き魚には反対である。小さな子供を持つ親にしてみれば、確かに危険だとか調理が楽だとか、そういうニーズがあることは十分理解できるが一歩引いて考えてみた時にその子供の将来を考えるとかわいそうだ。その時の親の勝手な理屈で骨抜き魚しかしらない子供が大人になってからどうなるか。もし海外留学先で魚が出たら骨付き魚(つまり普通の魚料理)にびっくりし、”どうして魚に骨があるの?”なんてことになったらこれは親として恥ずかしいし、本人も大恥をかくことになる。

インタビューで工場の人が「骨抜き魚を作ることに若干の違和感は覚えるが、企業はニーズに答えていくことが仕事だと思っているから」と答えていた。おやっ?と思った。これはまちがっていると思う。”麻薬が欲しい”というニーズがあったら北朝鮮みたいに麻薬を作るんだろうか? そこにはニーズ=企業利益はあるかもしれないが、企業倫理観がまったく欠けているんじゃないかと感じた。

そもそも日本、特に首都圏はJRのうるさいアナウンスにしても、工事現場や郵便局で用もなく?突っ立っている人たちにしてもサービスが過剰すぎるのだ。世の中サービス業が栄えてエスカレーターや車のおかげでどこにいくにも歩くことが少なくなり、食べ物もレンジで1分、みたいなものが増えてきて本当にこれでいいんだろうかと思う。こんなことだとホモサピエンスはますますぐうたら動物になり、体や知能が退化していくんじゃないかとたまに心配したりする。

話は変わって今月2週間ほどかけて「今年一番よかった本」を読んだ。半年以上 前に母親が”これいいから読んで見なさい”とプレゼントしてくれた「がんばらない」という本。移動の電車の中で読んだりしたのだが、読んでいると涙が溜まってきてあまり公共の場では読めなかったし、ちょっと目がうるうるして電車の中では恥ずかしかった。人が死ぬ時について、その時の医療のあり方や環境(家族など)についてとても興味深い事がいくつも書いてあった。ぼくも癌になったら茅野市の諏訪中央病院にお世話になりたいと思う。まだ読んでいない方は是非早めに読んでみてください。

最後に、自宅の玄関にもこの言葉のポストカードが置いてあるんですが、僕の 好きな言葉でこんな言葉があります。

”いそがない がんばらない なまけない”

根がなまけものなので、なまけないのが結構難しいんです。

感動した!

シカゴから週末にデュッセルドルフに移動し、友人宅で土・日を過ごしました。彼はドイツ人だけど某日本企業のDusseldolf支店に勤めていて日本語ペラぺラ。奥様は日本人で日系航空会社にお勤めです。

土曜日について午後からいきなりボクササイズに行くことになりました(無謀!)こちらではタイボーと言うらしい。友人のBonninger夫妻は週に2?3回ジムに通って1時間のボクササイズをしているそうだけど、俺はなぁ・・・。結構やばいと思ったけれどまあ、ドイツのジムにいけるチャンスなんてそうないしな、と思ってやりました。後半つらくて死ぬかと思いましたが、なんとかついて行きました。ミュージカル「STARLIGHT EXPRESS」のチケットを取ってくれて見に行きました。感動した!前列真ん中のすっごくいい席でローラースケートと歌は迫力があった。こういう類のミュージカルは見に行ったことがなかったけれどはまりました。これは何度観ても飽きません。ほんと。

月曜日からウィーンに移動し、パートナー会社の代表のGeorgeがずっと世話を?してくれています。気を遣ってくれているらしく”SHUNはゲストだから”とホテルの予約も支払いも、なにもかも気遣いしてくれて、しかも部屋はスイートルーム。こんないいところ泊まったことないかも。一泊132ユーロだから\16000. 日本と比べたらかな?り安くてこりゃいい国だ。到着して「なにしたい?」と聞かれたので、”そりゃやっぱりフィルハーモニーとかオペラでしょ”と思ってとっさに「一度本場でオペラ観てみたい」と言ったら、普通は前日にチケット取得はとても難しいそうなんだけど、ラッキーにも翌日のチケットが取れてしまいました。到着初日はいきなり2人で夕方6時から朝の6時まで(何件行ったか覚えていないが)はしご酒をして、今日は昼からまじめに(あたりまえだ)ペンギンシステムについていろいろと話をしたり、5つほどある工場を見せてもらいました。ペンギンはかなり応用が利くシステムだということを改めて勉強し、メキシコやフランス他のペンギン代理店が行っているやり方などいろいろと情報をもらいました。夕方7時30分からオペラ。で結論。感動した!最後の方、クライマックスはもう鳥肌が立ってきて、出演者やオーケストラ指揮者が1人1人あいさつしたときなんかは、もう泣きそうになった。本当にオペラを観てよかった。階級の高い人が行くところ、だと思っていたけど普通の日本人も外国人も多かったのでそんなに緊張はしませんでした。でも特等席を取ってくれたみたいで、場所がよすぎてやっぱりオペラグラスは必要なんだな、と学びました。

日本では皆無に近い僕の芸術方面に接する機会も、このDusseldolfとWienで一気に開花したかも?小泉首相の「感動した!」という意味がやっと肌で感じることができたHAPPYなヨーロッパ滞在です。

今年一番の後悔

11日からシカゴに来ています。昨日、米時間14日(日)はシカゴマラソンが 行われたので朝4時頃からホテルの隣人たちはあわただしく、7時にタクシーでダウンタウンを下って走っていたときにはものすごい人の数が見受けられました。

ここまで大きなイベントだとは知らず。ミシガン湖に面しているせいで10月のシカゴは夜はさすがに冷え込みます。さて都内から成田に向かう11日(金)の昼頃のこと、今年最大の後悔した出来事が起こりました。日暮里でスカイライナーを待っているときに、中学生の時の国語の授業担当だった先生がホームで私の前を通り過ぎました。私は一瞬にして”あっ金井先生”とわかったけれど、なにせ20年ぶり。10秒くらいは観察しました。が確信を得て声をかけるとやはり金井先生で、「君の面影はなんとなく覚えているよ」と言って下さいました。先生は当時の中学では一番厳格で怖い先生だったので忘れるはずもなく、若い頃に厳しく接してくれたことは今、大人になってとても基礎になっている部分もあります。教頭先生を得て、別の中学で校長先生になった後、数年前引退されたそうです。

後悔したこと、というのは特急電車がホームに来たときのこと。「じゃあ犬飼君、xx駅までご一緒しましょう」と言って頂いたのに私のチケットはスカイライナー。その場で駅員に聞いたら「この特急はスカイライナーよりも20分遅れくらいで成田に到着する」ということが判明しました。この20分という時間は致命的な遅れではなく、その日は早めに成田に着く予定でいたので、「じゃあ、特急で行こうかな」と思った矢先。隣で20分遅れて着きます、と聞いていた先生が「じゃ、遅れるといけないからスカイライナーで行きなさい」と、私の脳の判断処理速度よりも早くそう言われました。「え、でも、あの・・」と思っている内に金井先生とその奥様はさっさと特急に乗込んでしまいました。そして発車。特急の窓から手を振って送ってくれた先生。わたしは頭をぺこっとさげて見送りました。特急が去って10秒後。猛烈な後悔が私を襲い、スカイライナーでの1時間は「どうして俺の脳は大切な時間の方をすぐに選択してくれなかったんだろう」と悶々としました。次回同じようなことが起こったら、”そこでの大切な時間”を選択できるようにしたいものです。

スピードコーチング

“コラム何書こう”と9月に考えていたのだが、あっという間にカレンダーは10月になっていた。東京でも朝・夕は秋っぽく気温が低くなってきているので秋服を着る理由ができて、10月に入って久しぶりに服もパンツも靴もみんな新調してしまいました。

僕は買う時にはたくさん、一気に買うタイプで、その衝動と欲求が収まるとしばらくは全く衣類などは買わなくなります。そういえば9月末にデジタルビデオカメラ:Panasonic 3CCD MX-5000も買っていました・・・
さて、一時期コーチングの本が流行った時期があったが、今では「スピードコーチング」が大切らしい。コーチと インストラクターの違いはわかるでしょうか? 型のない初心者を教えるのがインストラクター、型のあるベテランやプロを教えるのがコーチ、というのが合っているんではないかと思います。企業のマニュアル教育はすべてインストラクターの仕事です。しかし本来企業はプロ集団の集まりであるべきで、今の時代はそうでないと負け組に入ってしまいます。そこで社内にいるプロ達を教育する&部下の潜在能力を引っ張り出すスキルを持つコーチ、 という存在がとても重要になってきます。特に「部下は上司を選べない」わけなので、上司のコーチングスキルが部下を、社員を生かしもし、殺しもするというのが私の持論です。ラテン語の「educatio」=英語でeducation、は「引っ張り出す」という意味を持っていることからコーチングの代わりに、エデュケーターという言葉を使っている方もいるみたいです。恐らく本来のコーチングというのは、(いきなり結論ですが)「正解を教えないこと」ではないかなぁ、と思います。たまに、1?10まで懇切丁寧に手取り足取り教える上司がいますが、それは「指示待ち社員」「考える習慣がない社員」を量産するだけです。このタイプの社員を抱えた場合、企業にとってはかなり致命的損傷を被る事になります。またその社員にとって、手取り足取り上司を持つことは不幸の始まりです。最近は「他人をどう叱ったらいいかわからない」という“引きこもり上司”も存在するそうです。小さい頃から叱ったり、叱られたりという経験が少ないまま企業内年功序列などで上司になった人、特にインテリ上司に多いそうです。

部下に価値観を教えること、は上司の一番大切な仕事なのだと思いますが、ある本にはとてもいいことが書いてあって、同じところを何度も読み返しました。それは「仕事の技術を教えること」よりも「仕事に対する考え方を教えること」がとても大切だ、とあったわけです。言い換えると「目に見える価値観と目に見えない価値観」ということです。前者は損か得か、スキル、売上げ、利益、などをさします。後者は損得勘定の話ではなく、創業精神とか顧客への奉仕の心とか、労働哲学といった非常にアナログでとらえどころがない、目に見えない価値に 真の価値を見出すこと、です。とかく不景気な時代、中小企業は特に目先の利益、売上げをあげることに必死で損得勘定が先走りする感がぬぐえません。しかし考えてみました。松下幸之助、井深大、盛田昭夫、本田宗一郎。これら偉人はそういえばすべて“目に見えない価値観への追求”があった為に、社員はついてゆき、会社も大きくなっていったのだなぁ、と。もし儲けだけ考えて「儲からんことはやらん」ということだったら今のそれぞれの国際企業はなかったのでしょう。そのくらい上司の使命は重く、また上司の仕事は深いのです。上司の皆さん、お互いにがんばりましょう。

「感動した1人のお客様は、25人のお客様を連れてくる。不満を持った1人のお客様は、やはり25人の お客様を減らす」  by 神林照雄(故人)

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