有限会社パンズ

黒ヒョウ社長のブログ

協力会社を選ぶコツ Part 4

2001-09-18 12:13

協力会社を選ぶ判断基準はすべて宣伝担当者にあります。ある協力会社さんとお付き合いが長く、意思の疎通もうまくできているならばたとえその人・その会社が自分がオーダーする分野・手法に疎くても「任せるよ」という発注がなされるケースも見てきました。しかし少し業界の事を知り、その会社が何を得意とするかを知ればもっといい仕事ができます。


”いくつか質問して力量と対応と熱意を分析する”ことを試してみてはどうでしょう? なにを質問するのか・・・当然トンチンカンな質問をするのではなくケーススタディ的質問をする訳です。例えば「この商品のウェブサイトを更新したいんだけどどんな段取りで進めていったらいいんでしょうねえ?」とか「ライバル会社はメールマガジンを発行しているところが多いんだけど、それってどんなメリットがあるんですか?コストはだいたいどのくらいかかるのか教えて頂けませんか?」などのように。この時制作工程がキチッと説明でき、且つ注意点や納品に必要なスケジュール、またメリットデメリットも含めいろんな角度からアドバイスをくれるのかどうかを見極めればよいわけです。
もう1つ、クリエイティブ方面の仕事に携わる人間はクリエイター/マーケターに限らず営業担当でさえも、流行の手法・動向に敏感でなければなりません。特に消費者をターゲットとしている商品/業界の動向などは提案する側の人間にとって常に自分の中でなんらかの答えや、”ああ、自分だったらこうやって展開していくだろうなあ” などの考えを張り巡らしていることが多いものです。
世界的競合状態の中にある某携帯電話会社の仕事をしていく時に、「WAPとかPDCってなんですか?」という事では先が思いやられます。なんら携帯業界に興味をもっていない担当者、会社に社運を賭けるようなプロモーションを依頼することは”悲劇”でしょう。ですから「なにを質問するのか?」の中に、(特に難しいものではなく)雑誌などに頻繁にでてきているような専門用語を1つ2つ入れてみるのもよいでしょう。もし2001年9月の時点、つまりブロードバンドに関する記事や特集が氾濫している時期・時代にあなたがプロモーションを任せようと思っている担当者が、「すみませ?ん、あのぅ今おっしゃったADSLとかFTってどういう意味なんでしょうか?」といったらどうですか、1000万円の発注どころか100万円の発注さえ不安になるのではないでしょうか? このような担当者・会社からは”モバイル端末を利用したプロモーション案”は提出されないか、されたとしても外注からのものを右から左にもってきただけでしょう。 このように協力会社を選ぶ判断基準/力量というのはすべて宣伝、販促を担当する担当の方にあるわけです。
私自身もパートナー企業を探す時、それが最初の取引である場合判断基準を決めています。 A:e-mail addressを持っているか?B:6時間以内になんらかのレスポンスはくるか? 大きくはこの2つです。e-mail アドレスをもっていないとお話になりません。デジタルデータを CD-RやMOに落としてその都度宅急便で送っていたのではコストがかかり、文章もその都度FAXしないと・・、といいことは1つもないでしょう。海外の案件に関しては(私の場合)ファックスを送る方が稀で、95%はメールのやりとりでコミュニケーションを取ります。制作方面に携わる仕事の場合、色や細かい指示・確認が必要ですから特に必須でしょう。 2番目の条件も、これは特にe-mailを送った相手からのレスに関してですが、初めて仕事を一緒にしようという相手から半日経っても返事がないのではその先が思いやられる、と思うからです。もちろん「メールや留守電をチェックする」という能動行為が6時間ないこと自体が問題でもありますけれど。次回からは「プロデュース」と「コーディネーション」と「メッセンジャー」について寄稿しようと思います。
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