出会いは偶然、別れは必然
2002-07-17 14:33
秋元康の恋愛相談にでてきそうな言葉です。恐らく実際にどこかに使われているだろうしどこかで聞いたような言葉です。僕は結構この言葉が好きで自分の恋愛感や仕事感もこの言葉に凝縮されています。
恋も仕事も出会いと言うのは本当に偶然から始まります。偶然から始まった出会いが、その時のタイミングや感情によって深いお付き合いになっていく、長いパートナーになっていく、というのは誰しも身近にみているのではないでしょうか?
よく女性友達から「彼とうまくいかない」とか「別れようと思うのだけど」というような相談を受けたことがありますが、いつも「無理してストレスためてつきあってても仕方ないんじゃないの?」という、相手から見るとなんとも冷たいと思われるアドバイスをしていました。(今でもそれは変わりませんが)
仕事においては”偶然の出会いをたくさんつくること”がとても大切です。そのために企業は(出会いを求めて?)展示会に出展したり、未知のお客様から購入頂ける様に広告をうったり、ダイレクトメールを送ったりしているわけです。プライベートでもやはり家にこもっている人よりは、積極的に外にでて友人と会ったりしている人の方が偶然の出会いは多いのだと言えます。しかし・・・偶然に出会ったその後というのは「双方の思考の違いによって左右される」と感じています。目の前にチャンスが転がっていても、せっかくそこから思わぬ展開になるかもしれないのに、マイナス思考によってそれらをパーにしてしまう、これはとてももったいないことです。
ここ2週間である企業様3社と新しい出会いがありました。A社、B社、C社と仮定します。A社さんはとても気さくで「少人数でいまこれだけ苦労しています」ということを話して頂いて「他にいい方法がありますかね?」と積極的に質問をしてこちらからいろんなアイデアを引き出してプラスにしよう、いいところは吸収しようという姿勢でした。私もそんな一生懸命な姿に「是非協力してあげたい」という気持ちになり私なりに情報収集をして翌日ご提供しました。これから是非ビジネスをご一緒したいな、と思わせる方でした。B社さんは最初20分間はどこかさえない顔をされていて、こちらの話を聞いているのかどうなのかわからない方でしたが、20分を超えたあたりから心を開いてくださったのか顔の表情も変わり、顔を上げて話を聞いていただけるようになり積極的に現状の問題点や施策をお話して下さいました。理解&信用をされるまでは時間がかかるけれども、理解した後は一気にフレンドリーになる、というタイプの方のようでした。 この方にも興味を持って頂いた範囲内で情報収集をして翌日ご連絡を差上げました。最後にC社の方は・・・残念ながらマイナス思考で否定的なご担当者のようだったと思います。うまく行かないことは消費者や上司や 会社の組織体制のせいで、自分はなんとかしたいのだけれどもどうしようもない、というなんだかグチを聞きに いったような40分間でした。実はA社の方は営業担当、B社の方はどちらかというと開発担当、C社のかたは 販売促進担当の方でした。この中でいちばん売り込みも多くて情報量も持っていらっしゃったのはC社の方でした。しかしよく知っているだけに保守的になりいつのまにか冒険的マーケティングはできなくなってしまっていたのでしょう?
「冒険的マーケティング」と書きましたが、予算がたくさんある会社は冒険をする必要はありません。地道にやっていれば棒グラフは大きな変化をしなくてもすむからです。(大きく下がったら大変ですから)しかし 中小企業の多い日本ではどこも販促予算が豊富にあるわけではありませんから、知恵を絞って他社がやらないこと、驚きとインパクトを与える何か、を実行することが必要だったりするのです。
このC社さんもライバル会社に認知度&売上げともに一歩も二歩もリードされている中小企業さんです。だからこそライバル会社がやっていないことを・・・というご提案でしたが残念でした・・・ 別れは必然。(きっとライバル会社さんが実行したあとに検討するのかも知れません) ビジネスも恋愛も片思いではつらい思いをするばかり。偶然の出会いをチャンスに変えるのは結局のところその人の人間力とハート(一生懸命さ)なのかも知れませんね。