有限会社パンズ

黒ヒョウ社長のブログ

"生きる力" 教育

2002-08-26 14:39

前回「パソコンリテラシー」でインターネットを使った教育について 書かせて頂いたが、今回は日曜日朝の報道2001ネタからもう1つ教育について。この番組を見て、本当に杉並区に引越しをしたくなった。


コラムMar.18の 「レジ袋税」を導入したのも杉並区だし、住基ネット参加をボイコットしたのも杉並区。そしてゲストは杉並区教育委員会参与の方だったが、答えのない授業 “よのなか科”という面白い試みをしているのも杉並区だからだ。いま教育改革は旬な話題だと思うけれど、仕組みとかシステム方面の話しかあまりテレビでは見ない気がする。きっとゲストがお役人ばかりだから、というのも理由かもしれない。
この“よのなか科”というのは記憶する勉強でも、先生が答えを用意している授業でもなくて、生徒に決めさせて説明させる授業のやり方だ。社会に生かせる実践的授業だと思う。TVの例では地図があって、もしハンバーガーショップを出店すると したらこの地図の中のどこが最適だと思うか、ということだった。大学の構内を選んだ司会者には「大学構内は平日はいいけれどお休みの日は売上げがないね」と助言する。高速道路入り口の国道沿いを選んだ人には「車の流れが多すぎて人が滞留しないかもしれないね」とアドバイスする。こうした先生のアドバイスを元に生徒達は「どうしてここを選んだか」をディスカッション・プレゼンテーションしていく。答えはない授業なのだ。こういう授業を受けた経験はほとんどない。けれど社会に出てみると、記憶の授業よりもこちらの授業の方が役に立つとわかる。なぜなら、先生の答えを待つ、という姿勢で育ったままで社会に放り出された新人君達は、仕事も指示待ち。ひどいのになると何か言われるまでボ?っとしていたりする。まるで学校の授業そのままの感覚、という新人君も未だにいるんではないだろうか。自分で決めて答えを見つけ、それを説得/説明する、という授業を受けてきたらそのほうが今の社会にはピッタリフィットするのではなかろうか。前者は企業側が新人教育を、お金と時間をかけて行えてこれた時代の話である。
数年前に高校教師である弟に「社会経験がない先生達が生徒達に社会に出て大切なことを教えられるのか?」と聞いた事がある。でももうすぐ経験豊富な社会人が教育の現場にたつことが現実になるのではないか。たぶん日本はそうしないとやばい、と思っています。それから今の中・高校生は僕らの世代が考えているより色んな事を知っているし、考えていたりするから夏休みなどには会社に体験入社するのもいいんではないかな、と感じる。夏に忙しい会社にするとごめんこうむりたい、と思うかもしれないが学校と社会のギャップを学生時代に体験すると授業の受け方や質問も変わってきてよくなるんじゃないかと思う。きっと先生の方がおどおどしそうなくらいだ。
自分の過去に置き換えてみても、生物や理科があまり好きではなかったから、その時間「株式投資の仕方」、とか「ネイティブによる海外の生きた英語授業」なんていうのをやって欲しかったと思っている。きっと生徒達は 実践的なことを望んでいるし、進路(大学じゃないよ)を決めていくにはインターンシップ制度はかなり大切だと 感じる。弊社も胸を張ってインターンシップ募集ができるくらいに早くなりたい。