有限会社パンズ

黒ヒョウ社長のブログ

展示会出展を考える

2013-06-06 20:05

5月末、日本展示会協会主催のBizForum「システムディスプレイ探究」というテーマでディスカッションをさせて頂きました。

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日本と欧米では事情や歴史、考え方が違うとはいえ、日本企業が積極的に世界に出て行かないとならない時代ですから、「日本国内だけで通用する展示会出展のやり方」というものに疑問を投げかけた訳です。 ブースの作り方=ハードウェアについて=の話が半分以上でしたが展示会業界の外から見た出展社としての立場から思うところがあります。

ディスプレイ会社にいましたので展示会の施工は国内外色々経験しましたし、PANS は出展企業としてCEATEC JAPAN, ギフトショー、JAPANSHOP, PV JAPAN EXPO など複数の展示会に

出展してきました。1つの結論として

「パッケージブースが高すぎる!」と感じます。

それは私がパッケージブースの仕入れ値を知っているからでしょうか?(笑 いえいえ、そう思っている出展者は多いはず。

3 x 3m,  3 x 2.7mくらいの最小小間でパッケージブースは17ー25万円前後で販売されています。内容は白いシステムパネル、カーペット、社名版、照明と椅子数個、など最低限のもの。これにスペース費用が30万円以上必要です。つまり最低出展スペースで最低50万円は必要。

弊社も毎年出展している3月のJapanshopという日経経済新聞社主催の展示会を例にとると 3m x 3m =9sqmの出展小間料金は367,500円で、これにWebサイト参加料52,500円というのが必須です。ですので足すと42万円。これは高い方ですね。この金額に上物(装飾)が10万円ではまず出来ませんから30万円以内で収めるとしても72万円。 この金額が出展期間3日間でPAYできる保証はもちろんありません。

あえてBlogにパッケージブースの下代は書ける訳がありませんが、主催者側はパッケージブースを売れば売るだけ利益がでるように設定されています。1つの展示会で数千万円の利益がでる仕組みになっています。 一方、零細・中小企業というのは1つの展示会に賭けている会社も多く、出来れば費用は出来る限り少なく、また次回&来年出展の為にパネル以外に何かを手元に残したい、というのが本音だと思います。 しかしながら、パッケージブースは100%リースですから20万円のパッケージブースを申し込みしても、終わったら手元には社名版も椅子も壁面も残りません。

ペンギンシステムで3mの壁を作ろうと思うと出力込みでだいたい25万くらいです。このISO frame Waveだって30万円前後。グラフィック面のデザインは吟味が必要ですが、展示会終了後3mの自分たちの壁面が手元に残る訳です。 ポップアップカウンターも出力込みで8万円くらいなので、年に2回とか3回出展するのならすぐにPAYできますね。

日本は宅急便システムが充実していますから地方展示会出展でも、宅急便でブース気付で送ってしまえば設営準備は(電気工事配線以外)DIYで自分たちで出来てしまいます、ということをもっと多くの零細・中小企業に知って欲しいな、と思います。 出展者説明会では「まずはパッケージブースだけを申し込めば後は商談中心のトレードショーですから大丈夫」とかなんとか言われますが、魅力を感じないブースで通路に立ってビラをばらまいてるブースに立ち寄りませんよね? BizForumでの1つの結論でもありましたが、やはり展示会に”クリエイティビティ”は大切、ということです。特に質の高いサービス・ブランドを売り込んでいくのなら尚更そうですね。

あ、それから、1コマとか2コマスペースの出展しかしないのに、ディスプレイ会社数社に声掛けしてコンペする出展企業もアウトですね、やめて欲しいです。6mワイド程度で出来る事は限られますから予算も厳しい中ディスプレイ会社から”凄いプレゼン”がくるわけない事を学びましょう。

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