有限会社パンズ

黒ヒョウ社長のブログ

ハウルを観た感想文

2004-12-15 12:15

先週の土曜日11日に「ハウルの動く城」を見てきました。うちの娘は2歳9ヶ月にして映画館初デビューでした。 ダイアナ・ウィン・ジョーンズの「魔法使いハウルと火の悪魔」が原作ですが、


ダイアナ・ウィン・ジョーンズって言う人は13歳の時にオックスフォード大学セントアンズ校に入学してJ.R.R.トールキン教授に師事した人らしいです。 トールキンといえば、ロード・オブ・ザ・リング(指輪物語)の原作者でイギリスの言語学者・ファンタジー作家ですねー。こんなところでヒット作に繋がりが。
さて、ストーリー的には子供には難しいですが、絵的には楽しめます。大人はひょっとしたら1回見ただけではこの映画の本質がわからないんじゃないかと思うようなメッセージ性を持っています。 僕が映画見て感じたのは「母性愛は世界を救う」みたいな部分。今の世の中キャリアウーマンなんて言葉があるように女性がビジネス面で大きく台頭してきてるわけです。それはそれでいいと思うけど、女性しかもっていない母性愛というのは戦争も止められるパワーがあるんじゃないかと思いました。登場人物は女性中心で、ハウルとマルクルが男性。 ハウルは家にほとんどいないし、たまに帰ってきても傷ついてたり、疲れていたり。マルクルは子供。そんな時にソフィーおばあちゃんがなぐさめ、はげましてあげるわけです。
一昔前の核家族を思わせるような感じ。いま家族崩壊の時代だし、お母さんが子供を虐待したり、仕事で家を空けることが多かったりする時代。ハウルをみて女性の持つ母性愛の大きさと強さを特に感じました。もう1つは利益至上主義者による自然破壊に対するメッセージも感じました。 これはナウシカでも、もののけ姫でも共通のメッセージでしたが。 きれいな草原の中で敵の軍艦が空に見えたときハウルは「敵も味方も関係ない・・・人間の敵め」みたいな台詞をいいます。これは善とか悪とか関係なしに、爆撃するその行為(自然破壊して埋め立てたり原子力発電所作ったり)自体が許せない、と怒るわけです。現代社会の抱えるストレスと摩擦をオブラートに包んで上手にメッセージとして見せてくれた、そんな映画でした。 
hauru.jpg