有限会社パンズ

黒ヒョウ社長のブログ

日本の入社式

2024-04-03 18:58

4月になってTVで大手企業の面白入社式、みたいな事が流れていました。コンサートやったり農作業やったりと、企業側も色々と大変です。でも海外目線で見れば、「同じ制服着て軍隊みたい」と言われるもの仕方がないこと。日本だけは、同時卒業=同時新人入社が当たり前だからです。

日本以外だとどうなんだろ?と、ちょっと調べてみました。

海外の場合、採用基準は「ポテンシャル=可能性」ではなくて「スキル=能力や技術」を重視です。一方日本は、大卒含む学生さん達にスキルを求めることはなく、人間性や可能性を見る事が多いですね。これは日本に留学している外国人の学生さんから見たら仕事経験なくても採用されるチャンスがあるので魅力的です。

実務経験のない卒業生たちをまとめて採用、そして企業はお金をかけて一からその新人達を教育していくという日本の文化。僕はこの一面だけ切り取ればいい教育システムだと思っています。それだけに最初に入社する会社というのはとても重要になります。

アメリカでは職種毎に募集して採用されて配属、です。それが日本では配属先は入社後じゃないと基本分からない。ドイツでは、学生のうちから就職活動することはなくて、卒業後に期限付きの雇用契約で入社というのが一般的らしいです。そしてマイスターの国らしく、職業訓練を週に1~2日、企業での実務を週3~4日、同時に2~3年実施されるというユニークなシステムもあります。このデュアルシステムを終えると「熟練労働者資格」という証明書をもらえてそれが企業側にとって優先採用にもなるそうです。

ドイツもフランスもアメリカも、インターンシップが一般的で採用を見越して実施されるので、学生側は必死に自分が会社の役に立てる存在だということをアピールする必要があります。日本では入社後数ヶ月で「やっぱり違った」という退職者も増えているようなので、もっともっとインターンシップ制度を充実させた方が良さそうですね。

面白い視点としては、転職する場合。日本だとたくさん転職を繰り返した場合には「忍耐力がない奴」と取られがちですが、海外では経験を積んでいる、という視点で選考されます。また、辞め方に問題があったりした場合でも転職先企業はその本当の退職理由を知り得ません。一方アメリカであれば、前職の会社の関係者にヒアリングが出来るので、本当の評判や勤務態度などを、元上司から聞く事ができます。 これは日本も絶対取り入れるべきシステムですね。