コンペをしない訳
2003-08-01 17:21
発注先を決めようとするとき、または金額的に裏を取りたいとき、コンペを行うことがあると思います。 PANSも外注さんに対してたまにコンペをします。
しかし、「コンペに参加する」ことはごくまれです。 その理由ですが、コンペをする理由というのはだいたいこんなところでしょうか?
- クオリティのいい発注先を探したい
- 企画やスペックは決まっていて、安く発注出来る会社を探したい
- クライアントを納得させるためなどの当て馬的目的
上記1番の場合、コンペをするのはうなずけます。2番もアリでしょう。たいがいの場合、2?3社の中からコンペで選ぶことがクオリティの高い物ができると思っている企業も多いですが、それは間違いです。なぜならコンペに参加する側にとってはリスクが発生し、そのリスクに見合うメリットがない場合には、優秀なスタッフが集まらないし、いいアイデアや企画も出てくる可能性は低いからです。
条件のよいコンペとは次のような場合。
- すごく儲かっちゃう事が期待できる場合
- 会社にとってすんごい実績になる場合
- 負けても損しないプレゼン費が支給されて頼まれる場合
それから某クライアントさんで実際に経験したことだが、ウェブサイトのコンペをしたときのこと。コンペだからオリエンテーションはあるものの、デザインなどが先行されるため(見た目で判断される確率は非常に高い!)、コンテンツ内容などは薄くなる。で、コンペに勝ちました! わ?い、わ?い。と喜ぶのもつかの間、そのデザインじゃ必要なコンテンツ入らないし、なんか使い勝手悪い。だから結局全部やり直し。これはコンペを行ったことで(こちらとしては納期が決まってたりするので)時間が無駄になり、仕事が取れた時点で疲れ果てている、というあまりうれしくないケーススタディです。
パンズは本当にいいものを制作したくて、その為に全力を尽くしたいから、コンペというものにあまり参加しないのです。クオリティのいい発注先を探すのも、実はコンペの制作物での判断ではなく、担当者(または会社)の質の高い仕事への取り組み、やり方、独自性、専門性なんかで判断していたりしません?
なんだかそっちの方が正しい気がするのです。